神様の皮膚

オリジナル

同人誌 / 成人指定 / 2018年11月25日発行 / サイズ区分:S

292円(税抜:266円)

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Sold Out

詳細情報

「俺とおまえに血液が、流れてて、」「……はい、」「おまえがいきてて、」「はい、」「それがいつかあたりまえじゃなくなることが、俺にはおそろしい。セックスだって、いつか、歳食ったら勃たなくて、なにも出来なくなって、そのとき、おまえは誰のとなりにいるんだ」そんなことを一気に吐き出すかのようにいうと、ベッドの上にぺたんと座りながら向き合っている事実だけが残った。はあ、と深い溜め息がきこえた。あきれられたのだとおもう、歳上のくせにみっともなく泣きじゃくって勝手な妄想を喚き散らしたことについて。「あの、高槻さんのとなり以外のどこがあるんですか」そうやって俺の前髪を掻き上げながら、三津谷はなにか安堵したかのような表情をみせた。ああ、その顔はいい。おまえのその笑みはひどく好ましいものだ。おだやかな笑みを浮かべながら、三津谷がはなしだす。
「……僕、こどものころは親と一緒に宗教施設で暮らしてたんですよ、ああ、僕自身は無宗教でいっさい信じてないんですけど。教団内でアガペーの儀って呼ばれてる儀式が週一であって、まあ平たくいえば乱交なんですけど、こどもは十歳からその儀式に出されるんです。で、当時の僕はこどもだからなにをされているのかなんて分からないじゃないですか、ただ、きもちわるいとか痛いとか汚いとしか分からなかった。結局、その教団は児相への内部告発が発端でなくなって、仕方ないのでしばらくウリ専して生計立ててました。でもそこで得られるのは金銭だけで、プラスになる感情の行き来なんてなにもなかったんです――あなたに会うまでは。高槻さんは僕を救ってくれたし、なんなら神様のようなひとだといえるので、そんな、そんなかなしいことをいわないでください。歳を取って勃たなくなっても、僕と高槻さんが一緒にいてはいけない理由にはならないでしょう、そういうことですよ」

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既婚者レズビアンとゲイの夫婦、そしてそれぞれの恋人たちにまつわる短編集です。とみせかけて、百合部分は全年齢でおまけ程度にとてもみじかくて内容はほぼBLセックスシーンです。
※既婚者レズビアン/ゲイ夫婦のセックスシーンは一切ありません。

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