糸雨の残躯 / 歌う繭

オリジナル

同人誌 / 全年齢 / 2014年11月24日発行 / サイズ区分:M

586円(税抜:533円)

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Sold Out

詳細情報

篠崎琴子、八坂はるのによる合同誌です。
変化を拒む少年少女「みずき」と「ゆう」の物語を一篇ずつ書き下ろしました。
「みずき」と「ゆう」、糸と繭、声、ひまわり等の共通項を持ちながら、どこかで相反しているふたつの物語をお楽しみください。

「糸雨の残躯」篠崎琴子
水紀は白樺と人間の、あいの子供である。
そんな異端の生まれを胸の内側に抱えた彼女は、夏が訪れた今でもまだ、全寮制の女学園に馴染めない。
彼女の話し相手はもう長いこと、女学園の裏庭に咲くひまわりたちだけだった。
――少女とひまわりたちのもとに、優しく微笑む「おかあさま」が、夏のさなか「帰省」してくるまでは。
「私のことは、もしよければ遊(ゆう)と呼んで。水紀さんって言ったよね」
歳も近く、境遇も似通った遊。けれど無邪気なひまわりたちから「おかあさま」と慕われる遊。
初めて出会った相対する存在へと、水紀はあこがれと親しみを憶えるが……。


「歌う繭」八坂はるの
ボーイソプラノを失わないために成長を拒む少年・瑞生。
彼の思いは十六歳にして変声期を迎えていない未成熟な体と、あらゆる部分から糸がのびる病となって表れていた。
診察のために訪れた診療所で、彼は性別不詳の麗人・幽(ゆう)と出会う。幽は初対面であるはずの瑞生をに手荒い歓迎を加え、こう言ってみせた。
「幽、って呼んでよ。あのころみたいにさ……瑞生」
幽は誰なのか。なにをしに来たのか。瑞生は混濁する記憶に幽との過去を探すが、そのうちに刻限は訪れる。


同じくCOMITIA111【てまり舎】のスペースで頒布した篠崎琴子さんの新刊『炎天椿』も取り扱っております。
http://alice-books.com/item/list/all?circle_id=922

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